むくみの原因と対策
「朝起きたら顔がパンパン」
「夕方になると足が重だるい」
そんな“むくみ”に悩まされた経験、ありませんか?
むくみは多くの人が一度は感じたことのある症状ですが、原因や対策について正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
今回は、むくみの種類とその原因、そして明日から取り入れられる“栄養によるむくみ対策“についてわかりやすく解説します。
むくみの原因は1つじゃない
むくみとは、体の中に余分な水分がたまった状態を指します。
ただし、その原因にはいくつか種類があり、対策方法もそれによって異なります。
むくみは大きく分けて以下の3タイプがあります
- 押してもへこまない「非圧痕性のむくみ」
・甲状腺機能低下症やリンパ浮腫が主な原因
・マッサージや栄養だけでは改善が難しい
・医療機関の受診が必要
- 押すとへこむ「圧痕性のむくみ」
このタイプは、さらに次の2つに分類されます。
・ 早く戻るタイプ(40秒未満)
→ 栄養アプローチで改善可能な場合が多い
・遅く戻るタイプ(40秒以上)
→ 心不全や腎機能低下など、医療的な介入が必要なことも
今回ご紹介する「栄養で改善できるむくみ」は、この中の「早く戻る圧痕性むくみ」が対象です。
むくみ全体の80〜90%はこのタイプに該当すると言われており、栄養管理が非常に有効です。
むくみ解消に効果的な4つの栄養素
早く戻るむくみに対しては、以下の4つの栄養素を意識することで、体内の水分バランスが整いやすくなります。
- タンパク質(アルブミンの材料)
血管内の水分を保持する働きを持つ“アルブミン“は、タンパク質から作られます。
タンパク質が不足すると、血管から水分が漏れ出しやすくなり、むくみの原因に。
対策:肉・魚・卵・大豆製品などをバランスよく取りましょう。
- マグネシウム(ナトリウム調整のカギ)
マグネシウムは細胞内のナトリウム量を調整し、余分な水分を体外に排出するサポートをしてくれます。
日本人の多くが慢性的に不足している栄養素のひとつです。
おすすめの摂取方法:
・ナッツ類、海藻、玄米などからの摂取
・経皮吸収(バスソルトでの入浴)も有効
- ビタミンB6(マグネシウムの吸収サポート)
マグネシウムの細胞内への取り込みを助ける栄養素。
不足すると体内の電解質バランスが崩れ、むくみやすくなります。
多く含む食品:鶏むね肉、バナナ、にんにく、まぐろ など
- カリウム(ナトリウムとのバランスを保つ)
カリウムはナトリウムを体外に排出する働きがあります。
日本人は塩分(ナトリウム)を多く摂りがちな傾向があるため、カリウムの摂取が重要です。
多く含む食品:ほうれん草、アボカド、里芋、納豆 など
塩分との付き合い方も重要!
「むくむから塩分を控えた方がいい」とよく言われますが、すべての人に当てはまるわけではありません。
トレーニングをして汗をかく人や、筋肉量が多い人はナトリウムの消費量も多くなります。
大切なのは、精製塩(ナトリウムだけ)ではなく、天然塩(ミネラル豊富)を選ぶこと。
塩分も“質”を意識して選びましょう。
むくみ解消は毎日の食事から始まる
むくみは一時的なマッサージだけでは根本的な改善になりません。
特に栄養バランスが乱れていると、慢性的なむくみに悩まされやすくなります。
あなたがもし「朝起きると顔がむくむ」「夕方になると足がパンパン」といった悩みを抱えているなら、
今日から以下の4つを意識してみてください。
- タンパク質をしっかりとる
- マグネシウムを意識して摂取
- ビタミンB6をセットで取り入れる
- カリウムを豊富に含む野菜を選ぶ
小さな積み重ねが、むくみ知らずの体をつくります。
ぜひ明日から実践してみてくださいね!