炭水化物が大好き。
でも「血糖値が上がるからダイエット中は我慢…」なんて思っていませんか?
実は、いつものごはんやさつまいもを“あるひと工夫“するだけで、GI値(グリセミック指数)を下げ、太りにくい炭水化物に変える方法があるんです。
本記事では、科学的根拠にもとづいて“冷やした炭水化物が太りにくい理由“と、実際に効果的な食べ方・おすすめ食材までわかりやすく解説していきます。
GI値とは?なぜ気にするべきなのか
GI値とは、食品を食べたときの血糖値の上がりやすさを示す数値のこと。
この数値が高い食品ほど血糖値が急上昇しやすく、それに伴ってインスリンが多く分泌され、余分な糖が脂肪として蓄えられやすくなります。
つまり、GI値を下げること=太りにくくなるというわけです。
冷ました炭水化物はGI値が下がる
一度加熱した炭水化物(ごはん、さつまいも、パスタなど)を冷ますだけで、レジスタントスターチという成分が増加します。
レジスタントスターチとは?
レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は、小腸では消化されず大腸まで届く「消化されにくいでんぷん」です。
食物繊維に近い性質を持ち、以下のようなメリットがあります。
- 血糖値の急上昇を防ぐ
- 腸内環境の改善
- インスリン分泌の抑制
- 脂肪の蓄積予防
つまり、冷ました炭水化物は同じ量を食べても太りにくい状態になるのです。
科学的根拠に基づくレジスタントスターチのダイエット効果
2019年のメタ分析(13の研究を統合したデータ)によると、レジスタントスターチを摂取した人たちは以下のような改善がみられました。
- 空腹時血糖の低下
- 空腹時インスリン値の低下
- 中性脂肪(トリグリセリド)の減少
- 総コレステロールの改善
対象者は全員BMI25以上の肥満傾向または糖尿病予備軍。
つまり、実際に代謝リスクの高い人でも効果があったということです。
注意点もある?レジスタントスターチのデメリット
レジスタントスターチの摂取で一部の人に起きた副作用としては、
- お腹の張り(膨満感)
- 下痢 or 便秘
- 軽度の胃腸トラブル
などがありますが、これらは一時的なもので、摂取を続けるうちに自然と治まるケースがほとんどです。
また、冷やした炭水化物は小腸で吸収されにくいため、筋トレ前や運動前のエネルギー補給には不向きという点も注意が必要です。
レジスタントスターチが多い食品とは?
以下は、100gあたりの含有量が多いとされる代表例です:
食品名 | レジスタントスターチ量 |
全粒粉ライ麦パン | 3.2g |
トルティーヤ(とうもろこし) | 3.0g |
コーンフレーク | 3.2g |
生バナナ | 4.0g |
白米(冷やしたもの) | 1.2g |
パスタ(冷やしたもの) | 1.1g |
さつまいも(冷やしたもの) | ※詳細は次項で解説 |
意外にも、グラノーラやオールブランにはほとんど含まれていません。
いちばんおすすめは「さつまいも」
レジスタントスターチ活用で最もおすすめなのが“さつまいも“です。
なぜなら…
- もともとのGI値が低い(55)
- 冷ますことでGI値がさらに低下
- 食物繊維・ビタミン・カリウムが豊富
- 加熱後も甘みが残り、食べやすい
ただし、加熱方法によってGI値が大きく変わるため注意が必要です。
加熱方法 | GI値の目安 |
焼き芋 | 80〜90 |
揚げ芋 | 70〜80 |
蒸し or 茹で | 40前後 |
干し芋 | 約55 |
蒸す or 茹でたあとに5〜6時間かけて常温でゆっくり冷やすことで、最もレジスタントスターチが増加します。
なぜ加熱でGI値が上がるのか?
高温加熱(焼く・揚げる)によって、さつまいも内のでんぷんが“麦芽糖“などに変化しやすくなります。
これにより消化吸収が早くなり、血糖値が急上昇しやすくなってしまいます。
また、さつまいもに含まれる“クロロゲン酸“というポリフェノールも、加熱に弱く、160度以上で分解されてしまうため、血糖抑制作用が失われるのです。
まとめ:今日からできる太らない炭水化物の食べ方
- ごはん・さつまいも・パスタは「一度加熱→冷まして食べる」
- 食物繊維のように吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇を防げる
- ダイエットや糖質制限中でも炭水化物を上手に楽しめる
- おすすめ食材は「蒸した or 茹でたさつまいも」
炭水化物を完全に抜くのではなく、「太りにくく食べる」ことで、食事の満足感を保ちつつダイエット効果を高めることができます。
明日からでもすぐ実践できる内容です。ぜひあなたの生活に取り入れてみてください。