カード解説

【ANAアメックス刷新】9月1日までに申し込むか、9月2日を待つか。分岐点は「3か月でいくら使えるか」です

本ページはプロモーションを含みます。掲載している年会費や還元率などの条件は執筆時点で各カード会社の公式サイトに記載されている内容です。お申し込みの際は必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

ANAとアメリカン・エキスプレスの提携カードが、2009年の発行開始以来はじめて全面的に刷新されます。券面が変わり、特典が追加され、そして年会費が上がります。

新カードの申し込み受付は2026年9月2日13時から。ここで多くの人が迷うのが、値上げ前の9月1日までに駆け込むか、9月2日以降を待つかという判断です。

結論から言うと、これはどちらか一方が正解という話ではありません。分岐点ははっきりしているので、順番に整理します。

結論。3か月で150万円以上使えるかどうかで分かれます

判断の分かれ目


入会後3か月で150万円以上を使える人 → 9月2日以降を待つ
そこまで使わない人 → 9月1日までに旧年会費で申し込む
年間400万円(ゴールド)を使わない人 → そもそも新特典の目玉を取れないので値上げだけを負担します

理由は、入会キャンペーンの規模差が年会費の差をはるかに上回るからです。ただしそのキャンペーンには高額の利用条件が付きます。ここを無視して「9月2日以降が得」と言い切ることはできません。

まず事実を確認します

アメックスの公式サイトには、次のように明記されています。

2026年9月2日以降のお申し込み分から、カードデザイン・特典・サービスおよび年会費を変更いたします。

ポイントは「お申し込み分から」という部分です。9月1日までに申し込めば、現行の年会費が適用されます。ここが判断の起点になります。

年会費はいくら上がるのか

券種 現行 9月2日以降 差額
ANAアメックス(一般) 7,700円 7,700円 変更なし
ANAアメックス・ゴールド 34,100円 42,900円 +8,800円
ANAアメックス・プレミアム 165,000円 187,000円 +22,000円

※すべて税込

家族カードも上がります。

券種 現行 9月2日以降
一般 2,750円 2,750円
ゴールド 17,050円 21,450円(+4,400円)
プレミアム 4枚まで無料(変更なし)

なお新しいプレミアムの187,000円は、アメックス・プラチナ・カードの165,000円を上回ります。提携カードが自社のプロパー最上位カードより高くなる形で、この点に違和感を示す声も出ています。

券面はどう変わるのか

新しい券面はANAブランドを象徴する尾翼をモチーフにしたデザインです。実用面での変化は2つあります。

1つ目。表面のカード番号がなくなります。いわゆるナンバーレスで、番号を人に見られるリスクが下がります。

2つ目。エンボス加工がなくなります。これまでの凹凸のある券面から、フラットな仕上げに変わります。マリオットボンヴォイ アメックスなど、他の提携カードと同じ方向性です。

財布での収まりが良くなる一方、エンボスの重厚感が好きだった人にとってはマイナスに映る変更でもあります。ここは好みが割れています。

年会費永年無料のエポスカード

年会費や還元率は変更される場合があります。最新の条件は公式サイトでご確認ください。

追加される3つの特典

値上げの見返りとして、ゴールドとプレミアムには3つの特典が追加されます。

1 年間利用ボーナスマイル

年間のカード利用額に応じてボーナスマイルがもらえる特典です。これまでのスカイコイン獲得プログラムは終了し、こちらへ移行します。

券種 条件 もらえるマイル
ゴールド 年間400万円以上の利用 15,000マイル
プレミアム 年間600万円以上の利用 30,000マイル

集計期間は1月1日から12月31日で、翌年3月末までに進呈されます。

この条件は決して低くありません。ゴールドで年400万円、プレミアムで年600万円です。ここに届かない人にとっては、スカイコイン獲得プログラムが終わって代わりが取れなくなるだけ、という結果になり得ます。

2 羽田空港のPower Lounge Premium

羽田空港第2ターミナル国際線エリアのPower Lounge Premiumを、回数制限なし、同伴者1名も無料で利用できます。

この特典が効くのはゴールド、それも上級会員資格を持っていない人です。ゴールドのプライオリティ・パスは年2回までで同伴者も有料なので、回数無制限のラウンジが増える意味は大きくなります。

一方、プレミアムはもともとプライオリティ・パスが無制限なので追加価値は小さく、ANAの上級会員資格を持っている人は第2ターミナルではANAラウンジを使うため、この特典を使う場面自体がほとんどありません。

3 ダイニングの20%キャッシュバック

予約サービスのポケットコンシェルジュ経由の飲食代について、20%がキャッシュバックされます。ゴールドは年間最大2万円(半期ごとに1万円まで)、プレミアムは年間最大4万円です。

上限まで使えばゴールドの値上げ分8,800円は回収できますが、対象は予約サービス経由の飲食に限られます。普段からその使い方をしない人には埋まりません。

見落とされがちな変更点

スカイコイン獲得プログラムは終了します。ゴールドとプレミアムが対象です。利用ボーナスマイルへの移行という位置づけですが、条件が年400万円・600万円と高いため、実質的に条件が厳しくなったと受け取る人もいます。

旅行保険の付帯条件も変更されます。新カードは全券種とも海外旅行傷害保険が利用付帯で、旅行代金をそのカードで支払う必要があります。プレミアムについては自動付帯からの変更にあたるという指摘が出ています。高額な年会費を払っていても、持っているだけでは補償されません。

9月2日以降を待つべき人

待つ理由は、年会費の差より入会キャンペーンの差のほうが大きいからです。

現行キャンペーン(9月30日まで) 9月2日以降(発表内容)
ゴールド 3か月で180万円利用
最大68,000マイル相当
3か月で200万円利用
最大128,000マイル相当

およそ6万マイルの差です。ゴールドの年会費差8,800円とは比較になりません。3か月で200万円を使える人にとっては、待つ以外の選択肢はありません。

加えて、9月2日以降に申し込むと利用ボーナスマイルの集計が2026年9月2日から始まります。9月1日までの申し込みだと集計開始は2027年1月1日からで、およそ4か月分の差が出ます。移行期間のキャンペーン(ゴールドは12月31日までに100万円利用で5,000マイル)も9月2日以降の申し込みが対象です。

ただし9月2日以降のキャンペーンの詳細はまだ正式発表前です。報じられている数字を前提に判断するのは危険なので、9月2日に公式サイトで条件を確認してください。

9月1日までに申し込むべき人

逆に、3か月で150万円も使わない人は、値上げ前に申し込むほうが合理的です。

キャンペーンの上位段階に届かないなら、9月2日以降を待つ意味は「新しい券面」と「利用ボーナスの4か月分」くらいしか残りません。それに対して年会費は、ゴールドで8,800円、プレミアムで22,000円が確実に増えます。

現行のキャンペーンも9月30日まで実施中で、ゴールドなら3か月で180万円の利用で最大68,000マイル相当です。決して見劣りする水準ではありません。

とくにプレミアムは差額が22,000円と大きく、追加特典の恩恵も(プライオリティ・パスが元から無制限なので)相対的に薄いカードです。プレミアムに関しては、値上げ前に押さえる判断のほうが説明しやすいと言えます。

ひとつ注意があります。公式の文言は「9月2日以降のお申し込み分から、カードデザイン・特典・サービスおよび年会費を変更」です。9月1日までに申し込んだ場合に、新しく追加される特典がいつから使えるのかは、現時点で明確になっていません。旧年会費を狙って駆け込む場合は、この点を承知したうえで判断してください。

すでに持っている人はいつから新年会費になるのか

既存会員の場合、新しい年会費は次回以降の年会費請求のタイミングから順次適用されます。

たとえば前回の年会費請求が2025年10月だった場合、2026年10月の請求は現行の年会費のままで、新年会費が適用されるのは2027年10月からになります。一方、前回の請求が2025年11月だった場合は、2026年11月から新しい年会費が適用されます。

年会費の支払い月によって、値上げが効き始める時期が1年近くずれます。まず自分の請求月を会員サイトで確認してください。猶予がある人は、その間に継続するかどうかを判断すれば十分です。

受け止め方は割れています

今回の改定は、評価が一枚岩ではありません。

改悪と見る立場。年会費が上がり、スカイコイン獲得プログラムが終わり、旅行保険の条件も厳しくなる。追加された特典を取り切るには年400万円から600万円の決済が必要で、多くの会員にとっては負担増だけが残るという見方です。プレミアムがアメックス・プラチナより高くなった点への違和感も指摘されています。

妥当と見る立場。値上げ幅はゴールドで8,800円、プレミアムで22,000円であり、ダイニングキャッシュバックの上限(2万円・4万円)だけでも回収可能な範囲。ラウンジ特典も加わるので、使う人にとってはむしろプラスという見方です。

両者に共通しているのは、年間400万円以上を無理なく決済できるかどうかが分水嶺だという認識です。そこに届かないなら、券種を下げるか他のANAカードを検討するほうが現実的だという意見が多数を占めています。

変わらない部分

項目 一般 ゴールド プレミアム
継続時のボーナスマイル 1,000マイル 2,000マイル 10,000マイル
搭乗ボーナス +10% +25% +50%
プライオリティ・パス なし 年2回 無制限
ANA国内線ラウンジ なし なし あり

プレミアムには、これまでどおりプレミアム フリー・ステイ・ギフト(一泊分の無料宿泊)も継続されます。年会費187,000円のうち、実質的な価値の相当部分をこの特典が占めています。

そして一般カードは、今回はデザインの変更のみです。年会費7,700円は据え置きで、特典の変更もありません。一般カードを検討している人は、急ぐ理由も待つ理由もありません。

よくある質問

結局、9月2日以降に申し込むべきですか

入会後3か月で150万円以上を使える見込みがあるなら待つべきです。キャンペーンの差が年会費の差を大きく上回ります。そこまで使わないなら、値上げ前の9月1日までに申し込むほうが負担は軽くなります。

9月1日までに申し込めば、ずっと旧年会費のままですか

いいえ。初回の年会費は現行の金額ですが、更新のタイミングで新しい年会費が適用されると見るのが自然です。旧年会費で持てるのは基本的に1年分と考えてください。

年間400万円も使いません。どうすればいいですか

利用ボーナスマイルは取れないので、値上げ分だけを負担することになります。ゴールドを持ち続ける意味が薄いと感じるなら、一般カードへの変更や他社のANAカードを検討する余地があります。

既存の会員も新しい券面に交換されますか

切り替えの時期と方法については、現時点で詳細が公表されていません。カード会社からの案内を確認してください。

まとめ

ANAアメックスは2026年9月2日から、券面・年会費・特典のすべてが変わります。公式が「9月2日以降のお申し込み分から変更」と明記している以上、9月1日までに申し込めば旧年会費で入れます。

そのうえで判断の分かれ目は、入会後3か月でいくら使えるかです。150万円以上を使えるなら、キャンペーンの差が年会費の差を圧倒するので待つべきです。そうでないなら、値上げ前に申し込むほうが負担は軽くなります。

そして、そもそも年間400万円(ゴールド)や600万円(プレミアム)を使わないのであれば、今回の改定は値上げの側面が強く出ます。券種を下げる、あるいは他のANAカードに移すという選択肢も併せて検討してください。

なお9月2日以降のキャンペーン条件はまだ正式発表前です。申し込みの際は必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。


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